パックマンのような姿の主人公が、自分のかけらを探して歌いながら旅をする。
絵本のような、絵本でないような不思議な作品。絵がたくさんあるわけではないけれど、小さな子に読んであげても十分中身は伝わります。
- 肩の力が抜けます。
- 今のままの自分でいいんだと思えます。
- その人にはその人なりの幸せがあるのだということがわかります。
ラッタッタ、ラッタッタ♪
途中、いろんなものに出会い、やっとのことで自分にぴったりのかけらを見つけるが。。。完璧になったはずなのに、それによって大事なものを失ってしまう。
そのことで、ほんとの自分の姿=あるべき姿に気づくのです。
もっと肩の力を抜いて生きていこう
この本を初めて読んだとき、あー、これこそが人生なんだなあ、と肩の力が抜けたような気がしました。
若い頃は、今の自分はほんとの自分じゃない、というような気持ちを感じることが多いと思いますが、それでいいんだなあと思いました。
人は無い物ねだりで、いつでも自分は何か欠けているのでは、と思いがちです。
完璧な人間なんていないのに。それでも「理想の自分」を追い求めてしまう。出来ないことばかりに目がいってしまう。
欠点というのは目に付きやすいものですからね。隣の芝生は青い。人と自分を比べて自分の欠点ばかり目について、勝手に落ち込んでしまう人はたくさんいるのではないでしょうか。
だけど、どこか欠けていることも必要なんじゃないかしら。
何かを探して、もがいて、冒険して、いろんな経験をしていく中で、ある日「あ!そうか。」と大事なことに気が付くのかもしれません。
完璧じゃないからこそ、学ぶことの楽しさがあるんだから。
それに、これでいいんだ、今の自分でいいんだと思えたら、生きていくのがもっと楽になるのではないかと思うんです。
よく、本当の私探しなんていうけど、どんな自分も、出来ないダメな自分も、すべて本当の自分ですよ。
欠けていてもいいのよ。今の私でいい。自分をもっと肯定してあげましょうよ。
心が疲れた時に読んでみて欲しい。楽しくなるから。
この本には、子供の絵本の域を超えた、もっと深いものを感じます。
いろんな世代の人に、繰り返し読んでほしい。単純な絵と構成だからこそ、無理なくその世界に入っていけますね。
もしもちょっと心が疲れてしまったら。もう自分のことが好きになれないと思ったら。
そんな時にこそ読んで欲しい。
私は友達に子供が生まれるとこの本をプレゼントしています。もちろん自分の娘にも買いました。
小さいときは、このなんとなくのほほんとした絵を楽しむだけでもいい。大きくなるにつれて、自分の解釈でこの本を楽しんでほしいと思っています。