マルチタスクをこなせる方が、あれこれ同時進行でできて効率が良いのかと思っていたのに・・・
とんだ思い違いだったようだ。
「ひとつのことに集中する」
これこそが、「成功」への第一歩だということが理解できる1冊である。
適切な質問をする
脳は常に動いている。
だから、脳に対して「的確な質問」をすることはとても重要だ。
たとえば、私が5年後それを成し遂げるためには
- 5年間で何をするべきか
- 1年間で何をするべきか
- 1ヶ月で何をするべきか
- 1週間で何をするべきか
- 今日1日、何をするべきか
こんなふうに、今できるひとつのことに集中する。
そのための質問を脳に投げかけると脳はずっと答えを探し続ける。
日々の雑事にとらわれてやりたいことができていない、という方(私も含めてだけど)、どうやってひとつのことに集中するか、それによって何を成し遂げたいのか、1度しっかり考えてみるのもいいかもしれない。
意思の力は常に万全という嘘
意思の力は消耗されるらしい。
意思の力も使われるたびに消費され、減っていく
のだそうだ。
限られた資産は有効に使わないといけない。脳のエネルギー消費量は全体の2割にもなるのだから、阮元は非常にエネルギー効率の悪い生き物なのだ。
意思の力は無限大じゃないから、重要なこと、やるべきことを見極めて、いざという時のためにとっておこう、ということらしい。
無駄なことに力を注いで、いざという時に力を発揮できないのは、意思が弱いのではなくて、意思の力の使い方を間違えているということなのですね。
それでもマルチタスクをやめられない私
ひとつのことに集中した方がいいのはわかった。
しかし、私は結局マルチタスクがやめられない。
だから、せめて優先順位をしっかりつけようと思うことにしました。
現実問題として、女性はマルチタスクでないと生きていけない気がするんです。特に、働く母は。
自分の仕事だけじゃない、子供のことも家庭のこともあれこれ降ってきすぎるんですよ。それを「このことだけに集中する」なんてことはやってられないわけです、実際に。
仕事だってそうでしょう。ひとつのことに集中できる人がどれほどいるんだろう。(だから一点に集中しろって言ってんじゃん、と著者に言われそうですけど)
だから、日中は「仕事のことでどれを優先するのか、力を入れる割合を考える」ということに集中してみればいいのかなと。
わかりますよ、あれこれ一度にやっていると結局効率が悪いんだよ、ってことは。
でも、この本にも書いてある通り、「新しい習慣を身につけるには平均66日必要」なわけです。
だから、そうか、一点集中って大事なんだなってわかっても、なかなか切り替えられない。
強い意思を持って2〜3ヶ月取り組まないと。
ということで、この本は何度も読み返しています。そんなの理想論だよといってしまうのは簡単だけど、ビジネスで成功している人たちがひとつのことにコツコツ取り組んだり、優先順位をつけるのが埋まったりするのは事実だと思うから、やっぱり時間はかかっても「ワン・シング」を身につけることは大事なんだと思います。